Irish coffee

Monday, April 03, 2006

コミュニティバンド

大学院で論文を書いているとき、何か他のことがしたくて、サンバのバンドに参加した。
何かというより、「物をたたきたい」という衝動というかストレス発散というか。音楽の素晴らしいところは、コミュニケーションが今ひとつでも、心を通わせることができること。
アイルランド人、外国人、クラスの違い、なまりの違い、いろんな多様性を持った人たちが集まり一つの音楽を奏でる。音楽に求めるものもさまざま。ただ楽しみたい人。音楽の完成度を求める人。性格の違い、価値観の違い、いろんなところでぶつかったり、理解しあえなかったり、悔しい思いや無力感を感じることもあったけど、いろんなところに行って、いろんな人に出会って、貴重な経験がたくさんできたバンド活動だった。3月17日のセント・パトリックのパレード(アイルランドの祝日で国民的行事として世界中で行われている)にも、地元ダブリンで参加した。いろんなライブハウスでギグもやった。経済的に貧しい地域の子どもたちの非行防止のための、音楽ワークショップや地元のパレードに呼ばれて演奏したことも。ダブリンの目抜き通りで演奏したら、結構人が集まって投げ銭もかなり集まった。日本では考えられないけど、アイルランドの人たちはストリートミュージシャンに寛容だ。いいなと思ったらお金を出してくれる。カトリックの慈悲の精神かな。
多少間違えようが、気にしない。日本ってかなり完成度の高いものを求める社会だったんだなと改めて感じる。

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